第262章:イチゴを贈る(1更)

宮崎家に戻ると、高空は田中くんと山本くんに言った。「この山本春香を村に置いておくのは大きな災いになるだろう」

時々鈴木花和の前に現れて、実質的な被害はなくても非常に迷惑な存在だ。

それに、この人物は性格が悪く、他人を唆して放火までさせるなんて。

今のうちに処理しておかないと、また現れて鈴木家や母娘を傷つけることになったら、後悔しても遅いだろう。

二人は少し驚いて言った。「若様、つまり?」

高空は冷静に言った。「彼女を桃の里で暴れさせないようにすればいい」

田中くんと山本くんはすぐに理解した。

「分かりました、すぐに調査に取り掛かります!」二人は即座に答えた。

彼らにとって、一農婦の調査など朝飯前の仕事だった。

……

翌日、鈴木のお母さんは昨夜の約束通り、消火活動に参加した全ての家庭にイチゴを2斤ずつ配った。