第261章:逮捕される(2)

結局、山本蘭は連行されました。

鈴木花和の監視カメラの映像と、山本蘭の犯罪証拠も一緒に持ち去られました。

山本蘭が連行される時、村人たちは皆黙り込んでいました。

彼女の夫の鈴木大樹も黙っていました。

山本蘭は犯罪者です。

村の評判は大切ですが、犯罪者を村に置いておくのは本当に危険すぎます。

今回見逃したら、次に機嫌が悪くなった時に、誰の家に放火するかわかりません。

しかし、山本蘭が手錠をかけられて連行される時、完全に崩壊していました。

彼女は全く、結果がこんなに深刻になるとは思っていませんでした。

さらに予想外だったのは、鈴木花和に現場で捕まえられることでした。

彼女は大声で泣きながら行くのを拒み、門の外に立っている山本春香を見ると、「山本春香、全部あんたのせいよ。あんたが私をだめにした。あんたがあんなことを言わなかったら、私は放火なんて考えもしなかった」と叫びました。

みんなはこの言葉を聞いて、一瞬呆然としました。

この中に山本春香も関わっていたのですか?

しかし、みんなはそれほど不思議には思いませんでした。

山本蘭と山本春香は仲が良く、二人が集まると、ろくなことがなく、毎日誰かの悪口を言うか、まるで全員が彼女たちに借りがあるかのように振る舞っていました。

山本蘭が突然畑に放火しに行ったのは、おそらく山本春香が煽ったのでしょう。

しかし、山本蘭も馬鹿でした。

村中の人が知っているように、山本春香の家と鈴木正大の家は宿敵同士でした。

鈴木正大の家が土地を借りて野菜やイチゴを栽培し始めてから、時々人を雇って仕事をさせていましたが、山本春香の家の人は一度も雇われたことがなく、彼女の家と親しい家族も雇われませんでした。

村人の中には、鈴木正大の家は本当に小心者すぎると密かに言う人もいました。同じ村の住人なのに、顔を合わせれば挨拶する間柄なのに、些細なことにこだわりすぎだと。

人というのは、みな同じようなものです。

自分に関係のないことは、冷静で何でもないように見えます。

しかし、一旦自分の身に起こると、怒りや激しい感情的な反応を示し、針の穴よりも小さな心になるでしょう。

これは典型的な他人事だからこその発言です。