宮崎高空は自分の部屋に戻るとすぐに、木野元彦とビデオ通話をした。
宮崎高空は厳しい表情で命令した。「元彦、警備会社に行って、すぐにエリート警備員チームを派遣してくれ。ただし、急いでも慎重に、誰にも気付かれないようにな」
今の状況では、帝都の人々に鈴木花和のことを注目させるのは得策ではない。そうでなければ、彼女に面倒が及ぶかもしれない。
しかし、今は誰にも花和を邪魔させたくなかった。
宮崎高空のそんな真剣な表情を見て、木野元彦は不思議そうに尋ねた。「高空、何かあったのか?随分と深刻な様子だな!」
小さな村に、エリート警備員を派遣する必要があるなんて、何か尋常ではないことが起きているに違いない。
宮崎高空も隠さなかった。
彼は言った。「桃の里が狙われているんだ」
「えっ?」木野元彦は明らかに驚いた様子だった。