第356話:進学祝いの宴1(3番目の更新)

桃の里は大変賑やかだった!

次々と乗用車が外から桃の里に入ってきた。

これらの人々は、お互いに知り合いだったり、そうでなかったりした。

今回、彼らの共通の目的は、桃の里のある大学生の合格祝いに参加することだった。

Z市の理系トップ合格者が帝都大学に合格した。

このような合格祝いに参加することは、誰にとっても面目が立つことだった。

この宴会は全部で30卓、各卓10人だった。

村の人だけでも100~200人で、すでに20卓近くになるのに、他の親戚や友人はどうするのか?

だから30卓は決して多くはなかった。

予定は30卓だったが、実際に用意されたのは32卓だった。

これらの32卓は、すべて祠堂のものだった。

桃の里には習慣があって、どの家でも男の子が生まれたら、必ず何か一つ祠堂に寄付しなければならなかった。

例えば、テーブルを一組作るとか、食器一式を買うとかだ。

これらも順番に回ってきた。

例えば、前回あなたが食卓を寄付したなら、今度は私が他のもの、食器や炊飯器などを寄付する。

これが長年積み重なって、誰かが冠婚葬祭をする時も、そんなに面倒ではなくなった。

祠堂には、食卓から炊飯器、食器、薪まで、すべて揃っていて、食材さえあれば宴会を開くことができた。

鈴木正大家のような大きな宴会でも、これらの食卓で十分だった。

道理から言えば、今日は鈴木家の行事なので、鈴木のお母さんは客人の接待だけすればよかった。

しかし、鈴木のお母さんは桃の里全体で、料理の腕前が認められていた。

さらに鈴木のお母さんは以前、村人たちに約束していた。いつか自分が料理を作って、みんなをもてなすと。

ちょうど、今回がその機会だった。

そのため、30卓以上の料理は、鈴木のお母さんが担当することになった。

手伝いの人も、もちろんたくさんいた。

桃の里で宴会を開く時は、通常、村の人々に手伝いを頼む。

この手伝いは純粋な助け合いで、一種の交換とも言える。

今日は私の家の宴会を手伝ってくれた。

今度はあなたの家の宴会の時、私が必ず手伝いに行く。

これが村のルールだった。

また、今日私の家の宴会に出席したり、お祝い金を包んでくれたら、今度はあなたの家の宴会の時、私も必ず出席してお祝い金を包む。

これが村の互いの礼儀だった。