第357章:進学祝いの宴2(4番目)

その時、黒田陽次と佐藤海雄の四人は車で桃の里に向かい、鈴木和弘の進学祝いの宴会に出席する準備をしていた。

彼らが行くのは、もちろん鈴木花和の友人としての立場だった。

今では鈴木花和は郡に行くことは少なく、彼らの連絡も頻繁ではないが、彼らの間にはある種の絆が存在していた。

佐藤海雄の鈴木花和に対する曖昧な感情は、彼女の妊娠と、そばに優れた男性がいることで、自然と消えていった。

他の三人はそれを見て、密かにほっとした。

彼らは佐藤海雄の鈴木花和への感情が突然執着や偏執になることを恐れていた。そうなれば、もう手に負えなくなり、大変なことになるからだ。

今、佐藤海雄が自ら諦められたことは、彼らにとって最高の結果だった。

「安室始たちは、もう桃の里に行ってるよ!」遠藤宏明は口を尖らせて言った。「免許を取ってからというもの、毎日車を運転して、完全に調子に乗ってるよ。」