宮崎家は男ばかりだったので、唯一の二人の女性ボディガードは、他の任務があったため、結婚式に参加できなかった。
そのため、新居を飾り付けたのは、手荒な男たちばかりだった。
しかし、新居の様子は、何一つ欠けることなく整えられていた。
大きな「囍」の文字が壁や窓辺に貼られ、
同じく新居の中には、風船や色とりどりのリボンも飾られていた。
ピンク色の蚊帳、真っ赤な鴛鴦の模様の布団、そしてベッドの足元には並んで置かれた可愛らしいクリーム色のぬいぐるみのクマのペア。
これは須藤星が提案した装飾だった。
彼は鈴木花和が女性として、きっとこういうふわふわしたものが好きだろうと言い、結婚式の日にベッドの足元に置けば、とても可愛らしく見えると言ったのだ。
新居には妊娠中の鈴木花和のために、赤い絨毯が敷き詰められていた。