上條政はすぐに藤原宙に連絡を取った。
「お母さん、私死んじゃうの?うっ、うっ……」寝室で、上條迎子は藤原琳に抱きつき、号泣した。
「そんなことないわ!お母さんがいるでしょう!絶対に何も起こさせないわ!」藤原琳は上條迎子の背中を優しく撫でながら慰めた。「お父さんはもう叔父さんに連絡を取ったわ。心配しないで」
「で、でも、私の顔は治るの?」上條迎子は続けて尋ねた。
「もちろんよ!絶対に治るわ!」藤原琳は言った。「和泉名医がダメでも、他の名医はいるわ。お父さんとお母さんは全財産を使ってでもあなたの顔を治すわ」
藤原琳の慰めで、上條迎子の感情は徐々に落ち着いていった。
三十分後、藤原宙が慌ただしく駆けつけた。
電話で上條迎子の顔の状態が悪化していると聞いていたが、実際に上條迎子を見ると、藤原宙は大きな衝撃を受け、直視することさえできなかった。「迎子、和泉名医は今こちらに向かっているから、焦らないで!」