言わざるを得ないが、藤原奥さんは今、蒼井華和に対して非常に興味を持っていた。
最初は蒼井華和が大げさに言っているだけだと思っていた。
たかがスープ一杯で、西洋薬でも解決できない問題が解決できるはずがないと。
しかし今は。
事態は完全に彼女の予想を超えていた。
「蒼井さんの本名は蒼井華和です」藤原宙は続けて言った。「正確な年齢はよく分かりませんが、見た目からすると、18歳を超えていないでしょう」
これが、藤原宙が最初に薬局で蒼井華和に会った時、彼女を信用しなかった理由でもあった。
17、8歳に見える子供が、どうして医術を持っているはずがあるだろうか?
「それじゃあ、まだ未成年ということ?」藤原奥さんが尋ねた。
藤原宙はうなずいた。
藤原奥さんは感心して言った。「まだ未成年なのにこんなに凄いなんて!両親さぞ誇らしいでしょうね」
「そうですね」藤原宙は顔を上げ、まるで蒼井華和が自分の娘であるかのように言った。「もし私にこんな娘がいたら、夢の中でも笑いが止まらないでしょうね」まして蒼井華和の両親ならなおさらだ。
藤原奥さんは目を輝かせ、続けて言った。「娘にはなれなくても、うちの嫁になれるじゃない!その子はどんな感じなの?」
「とても綺麗です!うちの洋輔には白鳥の肉は無理でしょう」
「あなた、うちの洋輔を蛙に例えるなんて!親としてどうなの?」藤原奥さんは少し不満そうに言った。
同時に非常に興味を持った。
その少女は一体どれほど美しいのか、藤原宙がこんな言葉を言うほどとは。
「私は事実を言っているだけです」藤原宙は言った。
藤原奥さんは目を細めて「じゃあ、彼女と迎子を比べたら、どっちが綺麗?」
「もちろん蒼井さんです」
上條迎子は顔に傷を負う前は非常に美しい少女で、河内市でもトップクラス、少なくとも上位10位には入っていた。
これを聞いて、藤原奥さんはますます興味を持った。
藤原宙は妻のことをよく理解していたので、続けて言った。「信じられないなら、迎子が包帯を取る日に一緒に行けばいいじゃないですか」
「いいわね、いいわね」藤原奥さんは何度もうなずいた。「ちょうど私も迎子に会いに行こうと思っていたところよ」
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高校3年6組。