如月廷真は確かにかなりハンサムだ。
しかも蒼井華和の好みにぴったり合っているので、こんな婚約者がいるのは損ではない。
私の婚約者は彼より格好いいわ。
この言葉に、如月廷真は心が不思議と揺れた。
奇妙な感覚だった。
言葉では表現できないような胸の高鳴り。
如月廷真はミルクティーを手に取り、濃厚なミルクティーが喉を通り、冷たく心の動揺を抑えた。
如月廷真の向かいに座っていた若松峰也は、こっそりと蒼井華和を見た。
誰もが同じように。
蒼井華和の答えに非常に驚いた。
蒼井華和は今年18歳で、現在北橋高校に通っており、彼女の未来には無限の可能性がある。
他の人なら、外部の人の前で婚約者がいることを認めることはないだろう。
しかし蒼井華和は堂々と言い切った。
隣のテーブルでは会話が続いていた。