周防稔真は頷いて言った。「分かった。今すぐ彼に連絡してみる」
そう言うと、周防稔真は須藤悠翔の前で携帯を取り出し、朝倉俊真に電話をかけた。
朝倉俊真はすぐに電話に出た。
「もしもし、先輩」
簡単な挨拶を交わした後、周防稔真は本題に入った。「俊真、実はね、うちのグループの須藤社長が人材を求めていて、君の天才的な友達に会って、協力関係を結びたいと思っているんだ。紹介してもらえないかな」
朝倉俊真はゲームをしていたが、それを聞いてパソコンの画面を閉じた。「先輩、彼女に確認してみないといけません。確認したらすぐに返事します」
「分かった」と周防稔真は続けた。「頼むよ、俊真」
「当然です」
電話を切ると、須藤悠翔はすぐに尋ねた。「どうだった?」
周防稔真は答えた。「後輩が確認すると言っています」
「そうか」須藤悠翔は頷いた。
須藤氏グループがこの天才を迎え入れることができれば、将来必ずさらなる飛躍を遂げられるはずだ!
少し考えてから、周防稔真は須藤悠翔が提示した条件を編集して朝倉俊真に送信した。
株式の分配?
条件は自由に提示可能?
これらの文字を見た時、朝倉俊真は即座に興味を示した。
須藤氏は本当に人材を大切にしているようだ。
朝倉俊真は返信した:【分かりました先輩、必ず伝えます】
【ありがとう】
その後、朝倉俊真はすぐに蒼井華和とのチャットを開いた。
【天才さん、今時間ありますか?】
蒼井華和は窓際に座って油絵を描いていた。
キャンバスには沈みゆく夕日が描かれていた。
画風も線も、非常に巧みに処理されていた。
一筆一筆に魂が宿っていた。
窓の内外どちらも、ため息が出るほど美しい景色だった。
もし油絵の巨匠がここにいたら、きっと驚嘆の声を上げただろう。
WeChat(微信)の通知音が鳴り、彼女は筆を置いて携帯を手に取り、片手でメッセージを返信した:【何かあった?】
【天才さん、音声通話できますか?】
【いいよ】
次の瞬間、朝倉俊真からの音声通話が入ってきた。
蒼井華和は通話を受けた。
「もしもし」
朝倉俊真はまず尋ねた。「天才さん、須藤氏からの入金は確認できました?」
「今確認したところ」
蒼井華和は答えた。
須藤氏の支払いは確かに気前が良かった。
7桁の報酬。