077:後悔しても泣く場所も見つからない

大和清美はそのように如月廷真の前に立っていた。

威張り散らしながら。

彼女は大和家のお嬢様で、正統な学者だった。

如月廷真は彼女より身分が低かった。

如月廷真を気に入ってあげて、少しも見下していないのに、如月廷真には彼女を断る資格なんてない!

大和清美が如月廷真の返事を待っている時、如月廷真は彼女が見えないかのように、大股で前に歩いていった。

「如月廷真!」

大和清美は怒って、如月廷真の腕を掴んだ。

如月廷真は不機嫌そうに振り向き、大和清美の手を振り払った。「病気なら薬でも飲んでろ。」

如月廷真の背中を見つめながら、大和清美は怒りで足を踏み鳴らした。

この役立たず!

本当にひどすぎる。

自分がどれほど偉いと思っているの?

「如月廷真、あなた自分が誰だと思ってるの!鏡見て自分の姿を確認したら?私があなたを気に入ってあげるなんて、あなたの幸せよ!恩知らずにならないで!」大和清美は大声で叫んだ:「蒼井真緒に聞いてみなさいよ、あの人があなたを気に入るかどうか?厚かましいことはやめなさい!」