彼は自分の愛する人を見つけたかった。
そして一生を共に過ごしたかった。
それを聞いて、月島紅香は頷いた。「当たってるわね。」
若松峰也は頭を掻きながら、「母さん、僕はまだ若いし、そんな早く彼女を作りたくないんだ。」
その言葉を聞いて、若松満志は若松峰也を見上げ、目には期待外れの色が浮かんでいた。
やはり、どうしようもない奴だ。
月島紅香は笑いながら言った。「もう若くないわよ。朝倉家の息子はあなたと同じ年で、子供ももう買い物に行けるくらいになってるのよ。それに、私たちはすぐに結婚しろとは言ってないわ。ただ若い二人に会って、お互いを知ってほしいだけよ。」
若松峰也は若松岳登の方を見て、続けて言った。「岳登だって彼女いないじゃない!先に彼に紹介したらどう?」
それを聞いて、若松岳登は表情を変えなかったが、スマートフォンを持つ手に力が入った。