111:大物の姿勢_3

周防想生は弱々しい母親を見て、やむを得ずため息をついた。

橘雲香はもう二度と立ち上がれないだろう。

「私は間違っていない、謝るつもりなんてないわ!」周防想生は続けて言った。「そんな考え方がそもそも間違っているのよ。」

「育ちの悪い子ね」周防大婆様は怒りで胸が痛くなった。「どうして真緒を見習えないの?」

二人は実の姉妹ではないが、従姉妹として血のつながりがあるのに、周防想生は蒼井真緒に少しも似ていなかった。

蒼井真緒の三分の一にも及ばないほどだった。

「そんなに彼女が好きなら、あなたの孫にすればいいじゃない!」周防想生は言い返した。

周防大婆様はさらに怒り、胸を押さえて苦しそうに眉をひそめた。

橘雲香はすぐに周防大婆様の背中をさすりながら、「お母様、想生はまだ若いんです。つい口が滑っただけです。そんなに気になさらないで」