112:華和が出る_2

そのとき、携帯が光った。

蒼井華和は携帯を取り出すと、早坂明慧からのメッセージを見た。

蒼井華和は診断書を開いた。

肺に血液が溜まっていた。

肺の出血が非常に深刻で、早急に手術をしないと命に関わる可能性があった。

しかし、幸い如月大爺様の病気は早期発見だった。

まだ助かる見込みがあった。

蒼井華和は音声通話をタップし、早坂明慧に電話をかけた。

早坂明慧はすぐに電話に出た。「華和」

蒼井華和は言った。「おばさま、送っていただいたメッセージ、全部拝見しました」

「どう?父は大丈夫なの?」早坂明慧は緊張した様子で尋ねた。

蒼井華和は穏やかな声で答えた。「大きな問題ではありません。ご心配なさらないでください。鎮靜丸は如月お爺ちゃんの症状を和らげるのに効果的です。それと、処方箋をお渡ししますので、それに従って薬を飲ませてください」