如月佳織は数日間溜まった怒りを全て如月志弘にぶつけた。
彼女は以前から、如月志弘が大爺様の財産を狙っていることを知っていた。
しかし、まさか如月志弘が本当に大爺様に手を出すとは思わなかった!
本当に良心がない!
お金のために、自分の父親まで害するなんて。
彼女も大爺様が亡くなった後、より多くの遺産を相続したいと思っていたが、大爺様を害することは一度も考えたことがなかった。
母は早くに他界した。
大爺様は彼女にとってこの世で唯一の父親で、もっと親孝行したいと思っていた。
でも如月志弘は!
良心を犬に食われてしまったのか!
如月志弘はそこに立ったまま、如月佳織の罵声を浴びせられても何も言わなかった。
事実は雄弁よりも強し。
彼は蒼井華和を信じることを選んだ以上、蒼井華和が必ず如月大爺様を治せると確信していた。