127:蒼井大婆様は真実を発見、華和は紅音だった!_2

「うん」蒼井大婆様は必死に自分の感情を落ち着かせようとした。

しかし、なぜか、いつも強かった大婆様は、蒼井華和の顔を見た途端、感情を抑えきれなくなり、華和を抱きしめて激しく泣き出した。

蒼井華和は優しく蒼井大婆様の背中をさすった。

「だから、華和よ、必ず自分の両親を信じなさい。きっとどこかで、あなたを探しているはずよ」

「はい」蒼井華和は軽くうなずいた。

しばらくして、蒼井大婆様の感情が落ち着いてきて、口元に微笑みを浮かべた。「ごめんね華和、あなたの前で取り乱してしまって」

「大丈夫ですよ、蒼井婆ちゃん。お気持ちはわかります」

蒼井大婆様は軽くため息をついた。「実は悲しんでいるのは私だけじゃないの。おじさんとおばさんの方がもっと辛いわ。特におじさんは、何でもないように見えるけど、実は思いを全部心の中に閉じ込めているの。おばさんに至っては、うつ病になってしまったわ」