126:大物の待遇_6

林凛夜は笑いながら言った。「ただの仮定だよ。そうだ、時雨越兄、あの美人のこと知ってるの?」

「知らない」須藤悠翔はきっぱりと否定した。

林凛夜は続けた。「なんか、あの美人に対して敵意を感じているような気がするんだけど?」

「気のせいだ」須藤悠翔は言った。

林凛夜は目を細め、突然悟ったような表情を浮かべた。「ああ、わかったぞ。もしかして、あの美人に傷つけられたことがあるの?」

「ますます的外れだな!」須藤悠翔は眉をひそめた。「今日ここに来た目的を忘れたのか?」

「覚えてたって何の意味があるんだ?相手がここにいるってことしか分からないじゃないか」林凛夜は呆れて言った。「これじゃ大海の針探しと変わらないよ」

蒼井華和と蒼井大婆様は展望台に写真を撮りに行った。

その時、彼女は何かを思い出したように、蒼井大婆様の側に寄って、「蒼井婆ちゃん、ちょっと待っていてください。ゴミを捨ててきます」と言った。