林凛夜は笑いながら言った。「ただの仮定だよ。そうだ、時雨越兄、あの美人のこと知ってるの?」
「知らない」須藤悠翔はきっぱりと否定した。
林凛夜は続けた。「なんか、あの美人に対して敵意を感じているような気がするんだけど?」
「気のせいだ」須藤悠翔は言った。
林凛夜は目を細め、突然悟ったような表情を浮かべた。「ああ、わかったぞ。もしかして、あの美人に傷つけられたことがあるの?」
「ますます的外れだな!」須藤悠翔は眉をひそめた。「今日ここに来た目的を忘れたのか?」
「覚えてたって何の意味があるんだ?相手がここにいるってことしか分からないじゃないか」林凛夜は呆れて言った。「これじゃ大海の針探しと変わらないよ」
蒼井華和と蒼井大婆様は展望台に写真を撮りに行った。
その時、彼女は何かを思い出したように、蒼井大婆様の側に寄って、「蒼井婆ちゃん、ちょっと待っていてください。ゴミを捨ててきます」と言った。