157:如月廷真は静園さんだった!_6

早坂明慧の笑顔が頬いっぱいに広がり、目が見えないほどだった。「華和、あなたったら、来るだけでいいのに、どうしてこんなにプレゼントを持ってきたの!家には何も不自由なものなんてないのよ!」

如月廷真は残りのプレゼントを如月大爺様に渡した。「お爺様、これはあなたへのものです」

如月大爺様は驚いて言った。「私のもあるのかい?」

「はい」如月廷真は軽く頷いた。

如月大爺様は両手でプレゼントを受け取り、蒼井華和を見つめた。「華和や、みんな身内なんだから、今度来る時はこんなに気を遣わなくていいよ」

「はい」

如月廷臣と如月廷遥の兄弟はこの光景を見て、少し呆然としていた。

まさか、あの役立たずの三男が幸運を掴むとは!

蒼井華和は彼の何に惹かれたんだろう?

何もできない障害者の彼の何に?