166:各名門校に引っ張りだこの華和_4

蒼井陽翔は笑顔でカメラを見つめ、「まず光栄なことに、こんな妹がいることです。彼女は本当に凄いんです。私は彼女の兄であり、ファンでもあります」と語った。

この言葉に、会場から悲鳴が上がった。

蒼井陽翔は蒼井華和のことをあまり好いていなかったが。

今回は、蒼井華和に本当に衝撃を受けた。

まさか華和が六科目全てで満点を取るとは思ってもみなかった。

「蒼井トップスター、妹さんはどの大学を志望されているのか、教えていただけませんか?」

蒼井陽翔は微笑んで答えた。「その件に関しては、私も家族も彼女の選択を尊重しています」

インタビュー終了後、蒼井陽翔は着替えてサングラスをかけ、裏口から出ようとした。

その時、空気を切り裂くような声が聞こえた。

「蒼井君、ちょっと待って!」

蒼井陽翔が振り返ると、五十歳前後の中年男性が立っていた。