192:彼女こそタロボール様!(5/5)

「先に私について来て。」

高城ママは若松姉の後について行った。

部屋に入ると、若松姉は続けて言った。「詩々の母さん、私には本当に分からないわ。あなたは榊原実太の何がいいの!こんな状況なのに、まだ離婚しないなんて!」

若松姉は、いつか高城ママが榊原実太に殺されてしまうのではないかと心配していた。

高城ママの目が少し赤くなった。「私のことはいいんです。ただ、うちの詩々が可哀想で...」

彼女の良き母親としての態度に、若松姉は非常に驚いた。「彼が詩々に手を上げたの?」

「はい。」高城ママは頷いた。

若松姉は眉をひそめた。「ひどすぎる!何て人なの!妻や子供に手を上げるなんて!」

「大丈夫です」高城ママは鼻をすすり、強がった様子で言った。「次に彼が手を上げようとしたら、詩々を守ります。」