「はい」助手は頷いて、「すぐに行きます!」
「警察官、彼女に騙されないでください!もし彼女に関係がないなら、なぜ真っ先に母を助けたんですか?」
「警察官.......」
その時、女性警察官が二人の会話を遮って、「お二人とも落ち着いてください。お二人の気持ちはわかります。私たち警察を信じてください。公平に処理いたします!」
二人はようやく不承不承と黙り込んだ。
その時、警察官は電話を受け、眉をひそめて言った。「なに?防犯カメラが壊れた?」
これを聞いて、榊原静華と周防誠一は目を合わせ、その目には打算的な色が浮かんでいた。
これで。
蒼井華和は黄河で洗っても潔白を証明できないだろう。
特に榊原静華は、賠償金の使い道まで考えていた。
彼女は義母の原田真雪のことをよく知っていた。
原田真雪は普段からとても吝嗇で、人の少しの得にも半日喜んでいられる人だ。こんな恐喝のチャンスを逃すはずがない。