214:善悪には報いがある_4

「いつ来たの?」

「今来たところ」

彼は彼女のために傘を差しかけ、二人は話しながら墓地の外へと歩いていった。

山林の間に霞がたなびいていた。

まるで水墨画の中を歩いているかのようで、ただ寂しさが増すばかりだった。

墓地の外には車が停まっていた。

如月廷真が近づくと、運転手はすぐにドアを開け、「旦那様」と声をかけた。

蒼井華和は後部座席に向かった。

如月廷真は細やかな気遣いで、車の天井に手を添えた。

二人は後部座席に座った。

如月廷真が言った。「先に食事に行きますか?」

「お腹は空いていないわ」

「タピオカミルクティーは?」如月廷真が続けて言った。

蒼井華和は以前のように、タピオカミルクティーを聞いて目を細めることもなく、「どこかで少し座りましょうか?」と言った。

「いいですね」

如月廷真は軽く頷き、運転手に指示を出した。「清水園へ」

「かしこまりました、旦那様」

清水園は帝都で最も有名な茶館だった。

蒼井華和がお茶を好むことを知っていた如月廷真は、WeChatで秘書に連絡し、清水園で最高の茶芸師を用意するよう伝えた。

一時間後、車は清水園の入り口に停まった。

店主が自ら入り口で出迎えた。

「如月さん」

如月廷真は軽く頷き、「全て準備できましたか?」

「はい」

店主は「どうぞ」と手振りをして、「こちらへお進みください」と言った。

清水園は古風な装飾で、曲がりくねった廊下を通り抜けると、一つの茶室の前で立ち止まった。

茶室の中に入る前から、芙美なお茶の香りが漂ってきた。

香りだけで喉の渇きが癒されるようだった。

茶室の内装は非常に優雅だった。

チャイナドレスを着た茶芸師がすでにお茶を淹れており、「どうぞお座りください」と言った。

如月廷真は薄い唇を開き、「先に下がっていてください。必要な時は呼びますから」

「承知いたしました」茶芸師は頷いた。

蒼井華和は椅子に腰かけ、「ここの雰囲気はいいわね」

「ええ、まあまあです」如月廷真は蒼井華和にお茶を注いだ。

茶液は透き通っていた。

口に含むと柔らかで、最初は苦く、後から甘みが広がり、余韻が十分だった。

茶室で午後を過ごした。

夜には、二人は味の良い隠れ家レストランへ行った。

食事を終えると。

蒼井華和は橘艶子からメッセージを受け取った。