「うん」蒼井華和は軽く頷き、見つけたものを玲姉に渡した。「これが髪の毛なのかウィッグなのか鑑定してください」
「分かりました」
鑑定結果はすぐには出ない。
24時間ほど待つ必要がある。
玲姉は蒼井華和を見て、続けて言った。「蒼井さん、結果が出次第、すぐにお知らせします」
「はい」蒼井華和は軽く頷いた。「そうそう、朝倉警部、篠原朱音の住所を送っていただけますか?」
「はい、すぐにLINEで送ります」蒼井華和が何かを調べに行くのだろうと察して、「蒼井さん、何か私たちにお手伝いできることがありましたら、いつでもご連絡ください!」
「はい」
その後、蒼井華和は警察署の外に出て、引き続き蒼井大婆様を待った。
しばらくして。
蒼井大婆様と弁護士が中から出てきた。
「お婆様」蒼井華和は近寄って、蒼井大婆様の腕を取り、深く思いを秘めた。