お腹いっぱいになって、騒ぎ疲れた小さな子がようやく眠りについた。
小さな鼻の穴がヒューヒューと音を立て、泣きすぎて鼻づまりになっていた。
藤堂さんが熱いタオルで冷やしてしばらくすると、状態が良くなったものの、疲れて眠りについてしまった。もう一人の乳母が子供の側で見守り、夏川清美はようやく慎重に立ち上がった。
階下に降りると、梶原先生はすでに帰っており、結城陽祐と結城お爺さんが将棋を指していた。
夏川清美を見かけた結城お爺さんは手招きをして、「陽祐さんから聞いたが、君は明里の妹なのかい?おいくつだ?」
「19歳です」夏川清美は笑顔で答えたが、心の中では、あと2ヶ月で27歳の誕生日を迎えることを考えていた。
「まだ若い娘だね」結城お爺さんは軽くため息をつき、「去年、京都医科大学に合格したそうだね?いい子だ」