第24章 結城家が私を産後ケア師として雇いたい?

お腹いっぱいになって、騒ぎ疲れた小さな子がようやく眠りについた。

小さな鼻の穴がヒューヒューと音を立て、泣きすぎて鼻づまりになっていた。

藤堂さんが熱いタオルで冷やしてしばらくすると、状態が良くなったものの、疲れて眠りについてしまった。もう一人の乳母が子供の側で見守り、夏川清美はようやく慎重に立ち上がった。

階下に降りると、梶原先生はすでに帰っており、結城陽祐と結城お爺さんが将棋を指していた。

夏川清美を見かけた結城お爺さんは手招きをして、「陽祐さんから聞いたが、君は明里の妹なのかい?おいくつだ?」

「19歳です」夏川清美は笑顔で答えたが、心の中では、あと2ヶ月で27歳の誕生日を迎えることを考えていた。

「まだ若い娘だね」結城お爺さんは軽くため息をつき、「去年、京都医科大学に合格したそうだね?いい子だ」

夏川清美は階下に降りてから一言も発していない結城陽祐を横目で見ながら、「はい、1年生です」

「今回の帰省は……」

「お爺さん、あなたの番ですよ」結城陽祐が突然お爺さんの言葉を遮った。

夏川清美についてもっと聞きたかった結城お爺さんは我に返り、突然目を見開いて髭を上げ、「誰が私の桂馬を取ることを許したんだ?だめだ、やり直しだ」

「お爺さん、さっきも一度待ったを出しましたよ」結城陽祐はゆっくりと注意を促した。

結城お爺さんは手を止め、深いしわが刻まれながらも慈愛に満ちた顔に無邪気な表情を浮かべ、「そうだったかな?」

「はい」そう言いながら長く白い指が飛車を中央に動かし、「王手」

「全然可愛くないな」お爺さんは一目見て、怒って将棋の駒を前に押しやり、「もうやめた、やめた!」

結城陽祐は優雅に立ち上がり、「林さん、少し話をしましょうか」

夏川清美は先ほどの光景を思い出し、二度目の人生を生きているはずなのに珍しく緊張して、親指と人差し指を軽く握り合わせ、「はい」

彼女は林明里を結城家に嫁がせるつもりはなかった。あの女性の性格では、前世の子供は結局彼女の出世の道具になるだけで、子供に愛情を注ぐことはないだろう。

しかし、もし結城家が子供が彼女のものだと知ったら、今の夏川清美の体型では、結城陽祐と結婚することは……うーん、ほとんど不可能だろう。