第343章 それなら父上は後宮を持つことになるのか?

病院を出た鈴木末子は家に帰って林夏美と対策を練ることにした。

林富岡が入院したというニュースはすぐに各家に知れ渡った。

結城和也は部下の報告を聞いて、「何?林富岡は手に入れられなかったのか?」

「はい」林家を監視していた部下は確実に答えた。

「どうしてだ?なぜだ!」彼らが得た情報では、株式は確かになつき信託にあり、委託者も林富岡の亡き妻だったのに、なぜ林富岡は株式を手に入れられなかったのか?

質問を終えた結城和也は突然林夏美のことを思い出した。「まさか、あのぽっちゃりが持っていったのか?いや、それはないだろう。この件は林富岡を通さなければならないはずだ!」

しかし考えてみると、それも可能性がないわけではない。でなければ、結城陽祐がなぜぽっちゃりと結婚するのだろうか?