結城和也の贈り物が贈られた後、お爺さんも自分の贈り物を取り出した。
翡翠のブレスレット一対だった。
前回お爺さんが贈ったものは夏川清美のサイズに合わなかったため、その後特別に職人に依頼して帝王氷種翡翠で黒翡翠のブレスレット一対を作らせた。とても美しく、もともと機会を見つけて夏川清美に贈るつもりだったが、今日ちょうど良い機会となった。
夏川清美は元々肌が白いのに、この黒翡翠のブレスレットをつけると、さらに白くて艶やかに見えた。
今やお爺さんの贈り物も贈られ、みんなの視線は自然と結城陽祐に向けられた。
突然注目を集めた結城陽祐は、表情を変えることなく「僕がまだ贈り物をする必要がある?彼女のためにこれだけの贈り物を集めたのに」と言った。
一同「……」くそ、厚かましい!
夏川清美はみんなの呆然とした表情を見て、笑いを抑えられなかった。この時、庭からの焼肉の香りがさらに強くなり、テーブルの上の19段のピンクのケーキを見て、思わず鼻を鳴らし、期待を込めて男性の方を向いて「食べ始めてもいいですか?」と尋ねた。
この数日間のダイエット食で十分すぎるほど我慢してきたので、今焼肉の香りを嗅ぐと、本当に食べたくてたまらなかった。
結城陽祐は手を伸ばして彼女の頭を軽くたたき、「うん、始めよう」と言った。
すると庭は歓声に包まれた。
木村久美は初めてこんなに大勢の人が集まるのを見たが、怖がるどころか大喜びで、普段ならこの時間にはもう眠くなっているのに、今日は手足を振り回して、あちこちの人にからかわれたり撫でられたりして、くすくすと笑っていた。
庭全体がとても温かい雰囲気に装飾され、バーベキューコンロも何台も置かれていた。
結城和也は最初早々に帰るつもりだったが、焼肉の香りを嗅いだら動けなくなり、長い手足を使って肉を奪い取って食べ、最後には両袖をまくり上げて沢田浩司と一緒に焼き始めた。
沢田浩司は笑って「坊や、興が乗ったね」と言った。
結城和也「……」
傍らで夏川清美に肉を選んで分けている結城陽祐は、ぽっちゃりくんの苦々しい表情を見て、振り向いて「受け入れてもいいんだぞ」と言った。
結城和也「……」大人の世界はまだよく分からないかもしれない。