第359章 お前が自分の母親を死なせた

翌日。

槙島秀夫は林夏美と密かに婚姻届を提出した。

しかし数日後、鈴木末子は会社の口座にお金を返済しなかった。

代わりに夏川清美との面会を求めた。

夏川清美に会えば、必ず2000万の資金を補填すると言った。

約束の場所は他でもない、林富岡の病室だった。

夏川清美は思わず眉を上げた。前回の一件があったにもかかわらず、鈴木末子がまだ林富岡の病室に来るとは。本当に林富岡を自分の思い通りに操れると思っているのだろうか?

夏川清美がこの継母に会うべきか考えていた時、病院から林富岡が彼女に会いたがっているという連絡が入った。

これは初めてのことだった。林富岡が威圧的に命令するのではなく、特別看護師を通じて彼女に会いたいと伝えてきたのだ。

夏川清美は、ついに元の身体の父親と話し合える時が来たことを悟った。