林富岡のこの行動に、夏川清美も驚いた。
生まれ変わってから今まで、夏川清美は林富岡の性格をよく理解していた。自惚れが強く、人の言うことを簡単に信じてしまう。前回彼女があれほど言ったのに、ここ数日は何の動きもなく、また鈴木末子に洗脳されたのかと思っていた。
まさか数日間じっと我慢して、こんな大きな手を打ってくるとは。
林富岡は今回、離婚を訴えただけでなく、鈴木末子を金目当ての殺人未遂で訴えた。
これはもう単なる離婚問題ではない。
ようやく目が覚めたようだ。
夏川清美はそっとため息をついた。残念ながら遅すぎた。
「若いのにため息なんかついて」夏川清美がため息をついた直後、雲おばさんが新鮮なフルーツを持ってきて、笑いながら尋ねた。
夏川清美は前回、半分眠りかけた時に見た夢、正確には林夏美の記憶を思い出し、イチゴを一つ摘みながら「雲おばさん、私のお母さんは私のせいで亡くなったの?」