第436章 夏川お爺さんが講堂に乱入(上)

宗像校長は結城陽祐がこのような人物だとは思いもよらなかった。

しかし、学生たちの喜びとは対照的に、50代の老人は心を痛めていた。2000万円もあれば、どれだけの研究ができ、学生たちにどれだけの学習材料や手術サンプルを提供でき、どれだけの実験動物を育てられることか。それを施設改善と緑化に使うなんて、なんという無駄遣いだろう!

しかし、どんなに心が痛んでも、宗像校長はただ我慢するしかなかった。

スポンサーは彼らなのだから。

一連の公式な式典の後、矢崎碧里が学生代表として挨拶を行い、先ほどの騒ぎも finally落ち着いた。皆は壇上の美男美女を見つめ、美しい人は違うと感嘆し、男女問わず目の保養になると、徐々に先ほどの林夏美のことを忘れていった。

神崎裕美は夏川清美を攻撃する機会を見つけ、「正陽様はただあなたを哀れんだだけよ。自分が特別だなんて思わないで。見たでしょう?碧里ちゃんのような人でこそ、正陽様と並び立てるのよ」