夏川清美が先生に叱られたのは、たぶん幼稚園以来だろうか?
林夏美になって、入学初日に校長先生に公衆の面前で叱られるとは思いもよらなかった。柔らかい頬がたちまちピンク色に染まった。
結城陽祐は可笑しくもあり腹立たしくもあった。元々立ち去るつもりだったが、今となっては足を組んで、この夏川お爺さんが今日どんな暴れ方をするのか、のんびりと見物することにした。
「ふん、あんな大きな顔をしているんだから、さぞかし面の皮が厚いんだろう」お爺さんは宗像武山が三人を叱責するのを聞いて、傲慢に鼻を鳴らし、夏川清美に追い打ちをかけた。
お爺さんの言葉が終わるや否や、会場中が笑い声に包まれ、一斉に夏川清美の顔に視線が集まった。
黒縁メガネをかけているものの、肌があまりにも白く輝いていて、その大きな顔を隠しきれなかった。