第456章 自分への決着

野村黒澤は二少の鋭さに驚き、「すぐに調査します」と言った。

「ああ」結城陽祐は短く返事をし、野村黒澤を見つめた。

野村黒澤は体が硬直し、まずいと思った。来るべきものが来たと。階下の二人のスキンヘッドを思い出し、自分は大丈夫だろうかと、同時に神木彰の先祖代々を呪った。

「何の用だ?」結城陽祐は野村黒澤を見渡し、感情の読めない声で尋ねた。

野村黒澤は密かにほっとして、「実は、直樹様の件は取締役会も把握しており、皆様は三代目の身の安全を非常に心配しています。しかし、グループの動揺を恐れており、そこで陽祐さんに指揮を執っていただき、同時にグループ内部の粛清もできればと考えております」

「ふん、病人扱いはもういいのか?」結城陽祐は冷笑した。

「まさか、二少のお体の回復は皆存じております」野村黒澤は質問の一つ一つが胆を冷やすものだと感じた。