「皆さんと初めてイベント担当として会うことになりました」マリッサは頷いている聴衆を見渡した。
「ええ、知ってますよ」ケイトは皮肉な笑みを浮かべて言った。「昨日まであなたはここに座って、ディーンの話も聞いていなかったじゃないですか。それが今や、何の資格も認定もないのに私たちの担当になるなんて」
一瞬、マリッサは頭がクラクラした。この女性が人前で彼女にこんな無礼な言葉を投げかける厚かましさに。
「ケイトさん。私の会議で気が散っても構いませんよ。本当に気にしません。でも資格や認定のことについては、エムシンの社長に直接行って、彼の決定に異議を唱えたらいかがですか…」
ケイトは目を転がし、あざ笑うように首を振った。
担当者を決めるようラファエルに話を持ちかけたのは彼女だった。彼女がそのアイデアを出したのだ。