111- やめて、ラファエル!

マリッサは通路を歩きながら、一人で笑みを浮かべていた。彼女はいつも、一人で、あるいは子供を一人だけ連れて買い物に行っていた。

女の子たちの機嫌を簡単に取り扱えると主張して、手伝うと言い出したのはラファエルだった。

女の子たちは夜食のお買い物にとても興奮していた。アリエルもパパと一緒に夜更かししたがっていた。

マリッサは業務用キッチン用品を買う必要があり、それが理由で小麦粉の袋を見つけた時、すぐに手に取ろうとした。

欲しいブランドは一番上の棚にあった。つま先立ちして袋に手を伸ばそうとした時、彼女より先に誰かの手が届き、軽々と取り下ろした。

「はい、どうぞ!」ラファエルはそれをカートに入れ、片手でカートを押しながら、もう片方の手を彼女の腰に添えた。

女の子たちは退屈そうな表情で後ろをついてきていた。

「お菓子買っていい?」アビーは小さな声で両親に尋ねた。買い物は公園で楽しんでいた時のようにワクワクするはずだったのに、もう楽しくなさそうだった。

「だめよ、ハニー」マリッサはシリアルの箱を見ながら言った。「家にはたくさんお菓子があるでしょう」

ラファエルは肩越しに振り返り、マリッサに近寄った。

「カートかバスケットを持って、あのコーナーに行かせてあげたら?好きなだけキャンディーを選ばせてあげよう」

マリッサが口を開いて反論しようとした時、彼は彼女の腕を掴んだ。「ハニー、少し自由にさせてあげよう」彼は娘たちの顔を見た。二人はシリアルの箱に描かれた、筋肉を見せている十代の少年の絵について何か話し合っていた。

「アビーにはあまり甘いものを食べさせたくないの、ラファエル」彼女は小声で言った。

「無制限に食べさせるわけじゃない。ただ買い物を楽しませてあげるだけさ。家に帰ってからキャンディーのルールについて話せばいい。どう?」

見ないで、マリッサ。彼は魅力的すぎる。見ないで!

「わかったわ!いいわよ!」彼女は女の子たちの方を向いた。「バスケットを持って行きなさい。でも家に帰ってから話し合うからね」

「はーい、ママ。やったー!」アリエルは喜びの声を上げた。

「ママ大好き!」二人の女の子が彼女の足に抱きついた。

ラファエルは数分間、キャンディーコーナーの近くにバスケットを置きに行き、それから戻ってきた。

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