第76章 次のアカウントでは、まともに生きなさい

【柴田裕香は柴田家の顔を立てられるのと同じくらい、あの人は柴田家の恥さらしになれるわ。おめでとう柴田家、厄介者を手に入れたわね[ニヤリ]】

【本当に気持ち悪い。枝に這い上がれば鳳凰になれると思ってるの?裕香から離れなさいよ[微笑]】

【裕香がかわいそう。兄たちに幼い頃から可愛がられてきたお姫様が、今こんな目に遭うなんて。兄たちが裕香をしっかり守ってあげてほしい。】

【吐き気がする。他人のものをそんなに欲しがるなら、早く死んで良い家に生まれ変わればいいのに[微笑]】

……

灰原優歌は気づいた。誰かが彼女の写真をネットに投稿していた。でもそれは、転生前の前世が学校で撮った写真だった。

自信がなかったせいで、前世はほとんど黒縁メガネで顔を隠し、変な化粧をして、似合わない制服を着て、異質な存在のように見えていた。

そして柴田裕香のファンたちは、意図的にこの醜い写真と柴田裕香の加工された写真を比較し、大勢のネットユーザーの感嘆を引き起こした。

同じ柴田家の娘なのに、この差は本当に天と地ほどの違いだと。

これらを見終わって。

灰原優歌は唇の端を上げ、片手で顎を支えながら、指の甲で唇をそっと撫でた。

しばらくして、灰原優歌はゆっくりとキーボードを叩き、リーク元にメッセージを送った。

【削除して謝罪することは考えないの?】

たった今数十万円を手に入れて有頂天になっていた某記者は、このメッセージを見て、思わず嘲笑した。

どこからこんなお節介な人が出てきたんだ?

削除も謝罪もしないけど、この人に何ができるというんだ??

そう考えると、彼は軽蔑的に笑い、優歌に返信した。

【嫌だね[ニヤリ]】

冗談じゃない。こんなリークを一つ投稿しただけで、誰かが数十万円も振り込んでくれたんだ。なぜ削除する必要があるんだ??

そして。

彼はまたのんびりとコメント欄に返信し、炎上を煽り、どんなトラブルが起きても気にしていなかった。

結局、柴田家が彼を訴えたとしても、今の世論は彼の味方だ。その時になって、誰がより酷い非難を受けることになるかわからないものだ。

そう考えて。

彼は灰原優歌との対話ボックスを一瞥し、嘲笑的に言った。「どこのバカだ?」

ネット上にはそんなに多くの発言があるのに、誰にそんな力があるというんだ?

……

オフィスにて。