第99章 実習生を指導する

内田和弘と柴田裕香が珍しく校門の前に現れた。

登校中の生徒たちは、この美男美女のカップルを思わず盗み見て、羨ましそうな表情を浮かべていた。

この高スペックな学業優秀カップルは、まさに学校の誇りだ!

突然。

横にいた生活指導の主任が、ギリギリのタイミングで来た灰原優歌に気付いた。彼は嫌悪感を露わにし、腕時計を見た。

「灰原優歌、今何時か分かっているのか?」

「あなたの時計、壊れてますか?」

灰原優歌は涼しい顔で言い返し、そのまま立ち去った。

その瞬間、生活指導主任の顔が真っ黒になり、喉から血の気が引いた!

十数年の教師生活で、灰原優歌のような手に負えない生徒は初めてだった!!!

この一幕は、内田和弘と柴田裕香の目にも入った。

柴田裕香は密かに内田和弘を見つめ、彼が無表情で目に嘲りと軽蔑の色を浮かべているのを確認すると、安堵のため息をついた。