第156章 柴田浪のアンチが逮捕される!

周りの雰囲気が更に冷たくなったのを感じ、曽田旭は自分の存在感を最小限に抑えるしかなかった。

渡様は、このまま行って説教するんじゃないだろうか?

曽田旭は黙って灰原優歌のことを心配した。

そのとき。

灰原優歌は吉田麻奈未にマネージャーに電話をかけさせ、十数分後、マネージャーは慌てた様子で車から降りてきた。

「もう、お嬢様、少しは大人しくできないの?どうしてこんなところに来たの!??」

そう言って、マネージャーはようやく隣にいる灰原優歌に気付いた。「この方は……」

そして、吉田麻奈未が紹介する前に、マネージャーは突然目を輝かせた!

「あなたが麻奈未の噂の相手!?」

来た!

麻奈未の噂の相手、こんなに綺麗な人なの?!芸能界に入れば、間違いなくブレイクする器だわ!!!

「……」

灰原優歌はマネージャーを一瞥し、吉田麻奈未を見た。

「……優歌、あの時、私たちがバーで撮られて、パパラッチがネットに流したの。でも、その日のうちに情報は押さえたわ!」

吉田麻奈未は灰原優歌に誤解されないよう、説明した。

「うん、もう行っていいよ。」

灰原優歌は頷き、特に気にする様子もなかった。

「優歌、怒ってる?」吉田麻奈未は少し恐る恐る尋ねた。

「ないよ。」

灰原優歌は何かを思い出したかのように、唇を上げ、だらしなく手を伸ばして吉田麻奈未の髪の毛先を整えた。「行きなよ。」

吉田麻奈未は何故か顔が熱くなり、頷いて、声が更に小さくなった。「うん、じゃあ行くね。」

「うん。」

この光景を見て、マネージャーはこれが本当に吉田麻奈未なのかと疑うほどだった。

麻奈未姉さんが顔を赤らめる日が来るなんて!??

しかし。

車に乗ってから。

マネージャーは突然思い出した。「待って、あの作曲してくれた人って何て名前だっけ?」

「今の人よ、綺麗でしょう。」

マネージャー:「……」

一瞬、作曲家として引き抜くべきか、デビューさせるべきか迷った。

「考えるのはやめて。彼女は芸能界が好きじゃないの。でも、彼女が望むなら、私は全力で頂点まで押し上げるわ。

まあ、彼女にはそんなの必要ないかもしれないけど。」

吉田麻奈未の完全なファン女子な態度に、マネージャーは眉をピクリとさせた。

人気二線級の女優なのに、スター気取りが全くないなんて??!

……

街頭。