その後。
柴田裕也がまたメッセージを送った。
【柴田裕也:弟が無知で、上田先生に恥をかかせてしまいました。】
【柴田裕也:優歌はどこにいるの?】
【柴田裕也:[お花をあげる.jpg]】
担任は目がピクピクと動き、豪門の争いドラマを見終わったかのように、震える手で柴田裕也に教室棟の部屋番号を送った。
しばらくして。
柴田浪はグループから追放されたことに気づき、柴田裕也に必死でメッセージを送り始めた。
【おい、人間のすることか???[疑問]】
【裕也、グループに戻せ。】
【聞こえてるのか??????】
【わかった裕也、今からお前の醜い本性を暴露してやる。ファンたちに見せてやる、彼女たちがどんなクソ野郎を応援してるのかをな。[微笑][微笑]】
しかし、この時。
柴田裕也はすでにマネージャーの車に乗り、悠々と永徳高校へ向かっていた。
そして、柴田浪が送った十数件のメッセージを何気なく見て、面倒くさそうに指を動かし、即座にブロックした。
同時に。
基地にいた柴田浪がメッセージを送信した直後、赤い感嘆符を受け取った。
「????」
柴田裕也、この、畜、生、め!!!
……
永徳高校。
職員室の前に人が集まり、議論が飛び交っていた。
転校してからどれくらい経ったのか、もう何回目の保護者面談なのか、みんな数え切れないほどだった。
しかし、みんなは明らかに見物する態度だった。
あの時、柴田の母が公に関係を断絶して以来、みんなはようやく知った。灰原優歌は私生児ではなく、柴田夫人の実の娘だったのだと!!
お金持ちの令嬢の保護者が、恋愛問題についてどんな態度を取るのか、本当に気になっていた。
そして近くの階段口では。
柴田裕香が、かろうじて清楚と言える容姿の女子の傍に立ち、「安心して、誰もあなただとは疑わないわ」と言った。
「本当にバレないでしょうか……」
女子は虚ろな表情で、恐れながらつぶやいた。
「告発状の情報からは、7組の女子生徒としか分からないわ。誰もあなただとは思わないわ」
「でも、灰原優歌は……」女子は後ろめたそうに。
柴田裕香は笑いながら遮った。「よく考えなさい。灰原優歌に罪をかぶせないなら、最後はあなたが疑われることになるわ。
今学期の奨学金、まだ欲しいでしょう?」