第165章 妹を可愛がる姿は、とても凶暴

その後。

柴田裕也がまたメッセージを送った。

【柴田裕也:弟が無知で、上田先生に恥をかかせてしまいました。】

【柴田裕也:優歌はどこにいるの?】

【柴田裕也:[お花をあげる.jpg]】

担任は目がピクピクと動き、豪門の争いドラマを見終わったかのように、震える手で柴田裕也に教室棟の部屋番号を送った。

しばらくして。

柴田浪はグループから追放されたことに気づき、柴田裕也に必死でメッセージを送り始めた。

【おい、人間のすることか???[疑問]】

【裕也、グループに戻せ。】

【聞こえてるのか??????】

【わかった裕也、今からお前の醜い本性を暴露してやる。ファンたちに見せてやる、彼女たちがどんなクソ野郎を応援してるのかをな。[微笑][微笑]】

しかし、この時。

柴田裕也はすでにマネージャーの車に乗り、悠々と永徳高校へ向かっていた。

そして、柴田浪が送った十数件のメッセージを何気なく見て、面倒くさそうに指を動かし、即座にブロックした。

同時に。

基地にいた柴田浪がメッセージを送信した直後、赤い感嘆符を受け取った。

「????」

柴田裕也、この、畜、生、め!!!

……

永徳高校。

職員室の前に人が集まり、議論が飛び交っていた。

転校してからどれくらい経ったのか、もう何回目の保護者面談なのか、みんな数え切れないほどだった。

しかし、みんなは明らかに見物する態度だった。

あの時、柴田の母が公に関係を断絶して以来、みんなはようやく知った。灰原優歌は私生児ではなく、柴田夫人の実の娘だったのだと!!

お金持ちの令嬢の保護者が、恋愛問題についてどんな態度を取るのか、本当に気になっていた。

そして近くの階段口では。

柴田裕香が、かろうじて清楚と言える容姿の女子の傍に立ち、「安心して、誰もあなただとは疑わないわ」と言った。

「本当にバレないでしょうか……」

女子は虚ろな表情で、恐れながらつぶやいた。

「告発状の情報からは、7組の女子生徒としか分からないわ。誰もあなただとは思わないわ」

「でも、灰原優歌は……」女子は後ろめたそうに。

柴田裕香は笑いながら遮った。「よく考えなさい。灰原優歌に罪をかぶせないなら、最後はあなたが疑われることになるわ。

今学期の奨学金、まだ欲しいでしょう?」