しばらくして。
灰原優歌は鎖骨の前に冷たい感触が加わったのを感じた。
柴田裕也は灰原優歌にネックレスを付けてから、さりげなく手を離し、灰原優歌の姿を見つめながら、深い優しい眼差しを向けた。
「うちの優歌は、とても綺麗だ」
突然!
誰かがナイフとフォークをテーブルに落とし、多くの人の注目を集めた。
「うわっ姉さん、あのネックレス見て、ポセイベ女王のネックレスじゃない??!」人形のような顔をした少女が姉の手を激しく揺らした。
「見間違えてるんじゃない……」
「見間違えるわけないでしょ!私ジュエリーデザインを学んでるのに、無駄に学んだわけ!?これは間違いなく本物!!確か前にブランドメーカーが、このネックレスを模して、オートクチュールを出したけど、それでも四千万円もしたのよ!!!」