第254章 保護者会の3人抜け

誰かが我慢できずに尋ねた。「じゃあ、灰原優歌の保護者会も、柴田家のお兄さんが来るの?」

「そうでしょうね。結局、外から引き取られた子は、ずっと手のひらの上で大切にされてきた子には及ばないから。それに……柴田裕香と灰原優歌の保護者会なら、普通の人なら柴田裕香の方に行くでしょう」

成績の差があまりにも大きすぎたのだ。

一人は学年2位、もう一人は学年下から28番目。

比べると本当に恥ずかしい。しかも、灰原優歌は林院長が直接育てたのに、成績はこの程度なのだ。

「そう考えると、やっぱり灰原優歌は名分が立たないわね。お兄さんが来たところで、どれだけ面目が立つっていうの」と議論していた女子が首を振った。

「名分なんてどうでもいいじゃない。私たちがそんなに頑張っているのは雲城大学に入りたいからでしょう。灰原様が事故に遭った時、雲城大学の教員たちは彼女の応援団になりかけたのよ」