第312章 饗宴の進行曲

「ちょっと待って、みんな……これは灰原優歌の誕生日会の場所?ウーセル館はホテル?」

「失礼ですが、無知な私には、この場所が市の中心部で最も開発された一等地だということしか知りませんでした。本当に一寸の土地も金に値するんですね[さようなら]」

「ははは、上のコメントの人かわいすぎ!なぜその土地が市の中心部で最も開発された一等地なのか知ってる?

それは背後に久、保、集、団があるからよ!!(超大声)」

みんなはこのウーセル館についてあまり詳しくないが、久保集団の地位については誰もが心得ていた。

「えっ!!?じゃあウーセル館はプラチナパレスと同じレベルってこと?」

「冗談じゃないわ。ウーセル館が何かわかってる?ホテルって言うのは、ウーセル館に失礼よ。

だって、ウーセル館の年間メンテナンス費用が、普通の五つ星ホテルの年間収益くらいあるんだから[犬]」

「そう!!プラチナパレスは確かにすごいけど、ウーセル館は前世紀からの有名建築なのよ。個人の邸宅じゃなかったら、きっと大勢の人が見学に来てたはず!」

この事実を知ったネットユーザーたちは震撼とし、貧困が想像力を制限していると感じた。

だから、柴田家はどうやってこの館の所有者に、誕生日会を開くことを承諾してもらったの!!?

いったいいくらかかるんだろう!!?

先ほどまで興奮していた麻奈未のファンたちは静かになった。

一部のネットユーザーだけが我慢できずに嫉妬した。

「灰原優歌は柴田家のお嬢様なのに、人気アイドルを招待するなんて?格が下がるわ」

「アンチは妬むな、どんなに言っても、あなたの一生行けない場所よ[笑顔]」

「あなたの柴田裕香が招待したアーティストは三流だけど、私たちの麻奈未は人気トップアイドルよ、何か問題でも??[疑問]」

「笑わせる、成金のやり方ね、柴田家がお金持ちだってアピールしたいの?柴田裕香がニレイ舞踏会の招待状をもらえたのは、業界での人脈があるから。

今、どちらが俗っぽいか、明らかでしょう?[犬]」

「……人脈について語る人は、本当にウーセル館の所有者が誰か知らないんでしょうね」

……

プラチナパレス。

柴田裕香はネット上の噂で灰原優歌の誕生日会の場所を知り、表情が曇った。

ウーセル館???

「お母さん、優歌がウーセル館で誕生日会を開くって知ってた?」