灰原優歌は久保時渡の寝室から出てきて、リビングで何か音がしたような気がした。
「曽田助手?」
灰原優歌は眉をひそめ、少し意外そうに曽田旭を見た。
どうしてここにいるの?
「灰原さん、誕生日パーティーにお迎えに参りました。」
曽田旭は言い終わると、思わず笑みを浮かべて、「灰原さん、お誕生日おめでとうございます。」
灰原優歌は目を動かし、今日が自分の誕生日だということを思い出した。
「誕生日パーティーに連れて行くの?」
灰原優歌は眉を上げ、「実家で誕生日を過ごすつもりだったんだけど。」
「灰原さん、渡様が別の会場をご用意されています。お着替えをして私についてきていただければ。」
……
その頃。
柴田裕香はすでにドレスに着替え、プラチナパレスのスイートルームで、自分のスカートを眺めながら、アクセサリーを選んでいた。