第415章 高級カスタムレザーケース

しかし、灰原優歌は最初から最後まで、彼に一瞥もくれなかった。

空気は非常に気まずかった。

林院長だけが無表情で彼を見つめていた。

まるで次の瞬間、林院長が持っているエコバッグを彼の頭に投げつけそうな雰囲気だった。

そしてこの時。

片原茉子も川瀬主任を連れて、威勢よく上がってきた。

「川瀬主任、今回は何があっても和田佳枝を処罰しなければなりません」

片原茉子のこの一件は、他の従業員たちの注目も集めていた。

「もちろん処罰します。和田佳枝も他の二人も一緒にクビにしてやります」

川瀬主任は冷笑した。

久保集団が宅配便の置き場になってしまったなんて、どうして知らなかったのか。

しかし。

川瀬主任がエレベーターを出て、VIPルームに向かって冷たい表情で歩いていた時。

後ろから慌てた声が聞こえた。