「おじい様、大丈夫です。いくら必要ですか?振り込みますよ」
灰原優歌は携帯を取り出し、柴田おじい様に仮想通貨を送ろうとした。
前回、主神図本部のバグ修正を手伝った時、システムから大量の仮想通貨が自動的に支給された。
いくらあるのか、灰原優歌も後ろに何個ゼロがあるのか数えていなかった。
ところが。
柴田おじい様はそれを聞くと、目を輝かせた。
すぐに近寄って言った。「優歌、あなたも抽選に参加しなさい!」
灰原優歌:「……」
こんな当選確率の低い抽選イベントは、参加しても参加しなくても同じだ。
「おじい様、私はたくさん持っています」
「それでもお金を払って買ったものでしょう!」
柴田おじい様は強く反対して言った。「これはお金を使わずに得られる喜びとは比べものにならないわ。おじい様の言うことを聞きなさい、抽選に参加しなさい。