責任者は顔を強張らせ、このような状況は初めてだった。
しかし、その時。
小島茂は責任者を見て、目を輝かせた。
彼は歯を食いしばって言った。「内海社長、さっきある女が故意に私をこんな目に遭わせたんです!早く彼女を捕まえてください!!
必ずこの仕返しをしてやります!!!」
責任者は深く息を吸って、「彼女の...名前は知っていますか?」
「灰原優歌です!柴田浪の妹です。内海社長、きっと柴田浪の指示だと思います。私は...」
しかし、小島茂が言い終わる前に、責任者は既に他の人に指示を出していた。
「小島茂のチームは控えを使わせて、まずは小島茂を病院に送れ。他のことは一切表に出すな。」
小島茂はそれを聞いて、信じられない様子で彼を見つめた。「内海社長、これはどういう意味ですか?!」
「小島君、誰と揉め事を起こしても構わないが、あの人だけは避けろ。」
責任者は眉をひそめ、小島茂を一瞥すると、そのまま立ち去った。
この冷淡な態度に、小島茂は心が凍りついた。
内海社長が今言ったことは一体どういう意味なんだ!??
以前、彼が柴田浪と衝突した時も、内海社長はこんなことは言わなかったはずだ。
なのに今、彼に灰原優歌に近づくなと言うなんて...
しかし、この灰原優歌は、ネットで言われている無能な本当のお嬢様じゃないのか??
内海社長の言葉は一体どういう意味なんだ???
...
次の試合が始まった。
会場の雰囲気は衰えることなく、人々を奮い立たせた。
しかし、意外なことに、小島茂も急遽控えを使うことになった。
「マジか、両チームのキャプテンが控えを使うなんて、これはどういうことだ??!」
皆が驚いた。
そんな中、小島茂のファンが高慢に言った。「私たちの茂兄さんは、試合を公平にしたいんです。柴田浪が控えを使えるなら、私たちの茂兄さんだってできますよ??」
「へぇ、うちの浪兄さんが一位を取ってるのに、あなたの茂兄さんはどうして取れないの?」
小島茂のファンと長年対立している柴田浪のファンが、すぐに反撃した。
「あなた!」
小島茂のファンは怒りに燃えた。「何が偉いんだ、ただ私たちの茂兄さんより一年早くデビューしただけじゃないか?
うちの茂兄さんが早くデビューしていれば、柴田浪なんかに順番が回ってくるわけないでしょ?!」