第441章 Y.G.に顔を立ててよ~

Y.G.は絶対に会場にいるはず!

ただ姿を見せたくないだけだ。

「ダメです!この賞はY.G.のものです!」

すると、客席から騒ぎ声が上がった。

「そうそう、ステージには見た目もまあまあの二人がいるし、浪兄さんもあんなにイケメンだし、Y.G.さん、顔を立ててよ~」

「Y.G.さん、浪兄さんを見てあげて、お願い!!」

会場の女性観客たちは、声を競うように叫んでいた。

他の観客や選手たちも思わず笑いだした。

ステージ上。

柴田浪のチームメイトも感慨深げに言った。

「まさか、こんな風に文化人と近づけるとは思わなかった。」

かつては、先生たちの目の上のたんこぶだったのに。

今やY.G.が試合を見に来てくれるなんて、この感覚は最高だ。

「文化人も僕たちの試合を見に来てくれるんだね。」

チームメイトたちは冗談めかして言った。