第498章 参加させられた試合

灰原優歌は怒りを抑えて、穏やかな口調で「じゃあ、あなたたちはどうやって入ってきたの?」と尋ねた。

「社員証だよ」

石川信方は胸の社員証を手に取った。青いひもで吊り下げられていた。

彼は続けて言った。「結局、社員証を持っていないのは君だけだよ。それに、君はコンテストに参加したんじゃないの?」

灰原優歌:「私いつコンテストに参加したの?」

その後。

灰原優歌は質問を終えた途端、あの詐欺メールのことを思い出した。

ということは、あれは詐欺メールじゃなかったの?

「数日前、自分で応募したじゃないか?数百万円も見逃さないなんて、人としてどうなの?」石川信方は軽薄な態度で冗談を言った。

灰原優歌は黙り込み、彼を一瞥して「私は応募してない」と言った。

石川信方はそれを聞いて、顔の笑みが一瞬で凍りついた。