第499章 鐘・灰原優歌

「何もできない相手を選ぶくらいなら、私を選ばないなんて。金井様、あなたはいつも最悪の選択をしているわね」

堀川紀明は皮肉を込めて言った。

「くだらない話は終わりか?」

金井雅守も彼とこれ以上話す気はなかった。

「今回の大会には多くの勢力が絡んでいることは知っている。石川信方を参加させなかったことには感謝している」

堀川紀明は眉を上げた。「だから、この一位は我々計算センターが必ず手に入れる」

突然。

怠惰な声が響いた。「すみません、大会会場はどこですか?」

金井雅守は体が凍りつき、ゆっくりと灰原優歌の方を向いた。

この子がなぜここに!?

南崎希が今日来るかもしれないのに、早く隠れないと!

「何しに来たんだ?」金井雅守は心から尋ねた。

「金井様、火鍋を食べに来いって言ったじゃないですか?」