「何もできない相手を選ぶくらいなら、私を選ばないなんて。金井様、あなたはいつも最悪の選択をしているわね」
堀川紀明は皮肉を込めて言った。
「くだらない話は終わりか?」
金井雅守も彼とこれ以上話す気はなかった。
「今回の大会には多くの勢力が絡んでいることは知っている。石川信方を参加させなかったことには感謝している」
堀川紀明は眉を上げた。「だから、この一位は我々計算センターが必ず手に入れる」
突然。
怠惰な声が響いた。「すみません、大会会場はどこですか?」
金井雅守は体が凍りつき、ゆっくりと灰原優歌の方を向いた。
この子がなぜここに!?
南崎希が今日来るかもしれないのに、早く隠れないと!
「何しに来たんだ?」金井雅守は心から尋ねた。
「金井様、火鍋を食べに来いって言ったじゃないですか?」