第471章 灰原優歌を登録した

柴田の父は直接答えず、この件についてまだ少し疑念を抱いていた。

全国大会の難しさは誰もが知るところで、毎年あるが、満点を取れる人が何人いるというのか?

「おじさん、裕香はただあなたが騙されないことを願っているだけです。優歌を可愛がるあまり、裕香をこんなに疎遠にしてはいけません」

森谷美貴が言い終わると、傍らで柴田の母の声が響いた。

「聞いたでしょう?子供でさえあなたより物事をはっきり見ているわ」

灰原優歌が一位?

以前の灰原優歌の成績を、柴田家の皆は知らないのか?彼女にどうして一位を取る実力があるというの?

どう考えても、柴田の母は信じられなかった。

「でも優歌は嘘をつくような子じゃない」柴田の父は拳を握りしめ、灰原優歌のあの冷たい眼差しを思い出すと、胸が刺されるような痛みを感じた。