「金井様、金井様??」
外の警備員は、金井様が武装車両の上に手を後ろに組んで立っているのを見た。後ろには十数人の黒服の屈強なボディーガードが従っていた。
警備員:「……」
どういう状況???
「早く門を開けないか?」
金井雅守の冷たい視線が彼を見据えた。その眼差しには殺気が漂っており、誰かと勝負をしに来たかのようだった。
戦闘力で言えば、金井雅守は戦区では全く優位に立てないはずだ。
しかし、彼らの区の高度なシステムと一部の新型兵器は、全て金井様が研究開発したものだった。
警備員は仕方なく覚悟を決めて門を開けた。
どうせ、国内のコンピューター分野のトップである金井様が、そんな大物の研究者が、品位を落とすようなことをするはずがない。
彼らはそう考えていた。
そしてその時。