実は。
この答案用紙が鈴木遥から灰原優歌に渡される前まで、灰原優歌も高橋教授からのテストだと思っていた。
しかし後になって分かったことだが、教授たちの食事会の時、高橋教授は石川信方に酔わされていた。石川信方は特別クラスの試験を催促する人がいるのを見て、焦って高橋教授のアカウントを使って灰原優歌に「テスト課題」を配信したのだった。
その後。
30分が経過し、石川信方は灰原優歌から送られてきたものを受け取り、静かに主任にも一部転送した。
鈴木遥もふと思い出した。この試験用紙を灰原優歌に送った時、灰原優歌はかなり長い間黙っていたような気がする。
「……」
そうか、これは彼女が作った試験問題だったのだ。
この時、講師も口角を引きつらせ、灰原優歌をどうすればいいのか分からなかった。